2015年10月12日月曜日

3大キャリアの新違約金制度でauだけがゆるい理由とは

今年に入ってケータイキャリアがじわじわと、2年縛りとは別の"新しい縛り"を導入している。

しかもその縛り、なんと最大で5万円以上もの違約金が課される超恐ろしいシロモノなのだが、その内容はキャリア間で微妙に異なるという。

(参考記事⇒「乗り換え阻止で5万円以上の違約金も! 携帯3大キャリアの"新しい縛り"とは」)

ドコモは12ヵ月以内の解約やプラン変更を対象に一定額の違約金を徴収。auも対象期間は12ヵ月だが、料金プラン変更は対象外。ソフトバンクは縛りが24ヵ月と最長で、違約金はひと月ごとに減っていく仕組みになっている。

料金や割引制度ではピタッと足並みをそろえることが多い3大キャリアだが、こうした違いにはどんな理由があるのか? 某キャリアショップ幹部のB氏が答えてくれた。

「MVNO(大手キャリアの回線を借りてSIMカードを販売する事業者)の多くはドコモの回線を再販しているため、ドコモのスマホのほとんどはそのままMVNOでの利用が可能です。そのため、ドコモは最低でも1年以上は自社回線を一定以上の利用料金で使ってもらって、端末代金の値引き分を回収したいのでしょう。

ソフトバンクは、もしSIMロック解除された端末がドコモ系のMVNOで使われることになったら、自分の懐には1円も入りません。そのため、他社よりも縛り期間を長くし、高額な違約金を設定しているものと思われます。

auの縛りがこの2社と比べてゆるい理由は、MVNOとau端末の相性の悪さもありますが、それ以上に"ケータイ成金"の存在を重視しているからだと思います」


auは、悪名高きケータイ成金を歓迎してるってこと?

「MNPで端末を格安に入手し、転売して利益を得るケータイ成金にとって、短期解約によるブラックリスト入りは新たな契約ができなくなるので避けたい。そのため彼らは、できるだけ安く契約を維持できるキャリアと料金プランを選択しようとします。高額なパケットプランを指定され、変更すると違約金の対象になるドコモとソフトバンクはターゲットにはなりません。auはケータイ成金にとって"おいしい環境"をつくることで、契約数の底上げを狙っているのでしょう」(B氏)

ん~、ますます複雑化していくスマホの販売手法。青森公立大学准教授でモバイル研究家の木暮祐一(こぐれ・ゆういち)氏は眉をひそめる。

「今年に入って、次々に導入、強化された"違約金縛り"は、直接的にはケータイ成金対策という色が濃いと思いますが、そもそも彼らを増殖させたのは3大キャリアです。

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