2015年11月12日木曜日

パイオニアか、リーダーか、フォロワーか? Apple TVの正体

パイオニアか、リーダーか、フォロワーか? Apple TVの正体


2015年11月12日
TEXT:大谷和利(テクノロジーライター、原宿AssistOnアドバイザー)

10月30日に、Apple TVの出荷が開始された。現時点では、いかにフルモデルチェンジとはいえ、iOSデバイスなどに比べて消費者が競って手に入れようとするような製品ではないため、特に予約もせず、当日の店頭に在庫があれば…程度の気持ちで、その日の朝、ヨドバシカメラ・、マルチメディア梅田とApple Store心斎橋の両方に電話をかけてみた。

返事は、前者が「申し訳ございません。まだ入荷しておりません」。後者が「潤沢にございます」ということで、それならばポイントがつく量販店に品物が回るのも時間の問題と考えて、1日待ってみることにした。

案の定、翌日にヨドバシカメラに直接出かけてみると展示も在庫も「潤沢に」なっており、賑わうApple Watchコーナーの一角で熱心に試用する人も見かけた。32GBと64GBモデルのどちらを選ぶかという問題があったが、iPad Proも控えており、18,400円と24,800円の価格差も考慮して32GBモデルを選ぶことにする。アプリが使えるようになって最初のモデルでもあり、個人的には試金石的な意味合いが強いので、とりあえずはそれで十分だろうという判断だ。

Wi-Fiへの接続作業は、指示に従って既存のiOSデバイスを近づけるだけで必要情報がコピーされて完了する。また、Siri Remoteもペアリングの手間なく、一般的なリモコンの感覚ですぐに使い始めることができた(ただし、スリープ解除時の再接続の際には、ほんの少し待たされることがある)。

発表時のコラムで書いた、アプリ対応と共にAirPlay機能を割愛したのではという心配は杞憂に終わり、iOSデバイスやMac上のプレゼンはもちろん、ゲームやアプリをテレビの大画面で楽しむこともできる。しかし、Apple TV上でネイティブアプリを動かすほうが、手間もなくユーザー体験的にも優れることは言うまでもない。

Siriの日本語での検索は、ことムービーのコンテンツやアプリの起動に関しては快適でほぼ問題なく機能するが、たとえばYouTube内の検索と連動するようなことはできず、天気やスポーツの結果は表示できてもWeb検索はできない仕様だ(詳細は後述)。つまり、問い合わせの対象を限定することで、応答性や結果の的確度を上げていると考えられる。

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