2018年6月1日金曜日

小売業界の敵はAmazonではない? これからの小売が知っておくべき課題

小売業は現在、変革期に差し掛かっている。おそらくここ数年で大きな変化が訪れる産業の一つである。

その証拠として、実店舗型の小売業者の経営破綻、店舗閉鎖が相次いている。それらはEコマースやデジタルの普及が影響を与えていることは明らかだが、消費者が実店舗よりもAmazonなどのEコマースを選んだとは単純に言い切れないのである。
Eコマースは小売業界の売上高のほんの一部でしかない
実際に、NRF(全米小売協会)が毎年出している全米の小売業界の売上高ランキング2017年版によると、上位10社が

  • Wal-Mart Stores

  • The Kroger Co.

  • Costco

  • The Home Depot

  • CVS Caremark

  • Walgreens Boots Alliance

  • Amazon.com

  • Target

  • Lowe's Companies

  • Albertsons Companies


  • と、Amazon以外は主に実店舗型を展開する企業となっている。また、デジタルマーケティング、商業などに関する市場調査を提供するeMarketerの調査によると、2017年時点でAmazonのEコマース売上高が全米全体のEコマース売上高の44%ほどを占めているにもかかわらず、全米全体のEコマースの売上高は総小売売上高の9%ほどにしか満たないことから、Eコマースがさほど影響を与えているわけではないことがわかる。
    デジタルネイティヴの世代も実店舗を好む
    さらには、世界最大の商業用不動産サービスや投資を行うCBREのミレニアル世代を対象とした2016年の調査では、世界のミレニアル世代(1980~2000年前後生まれ)の70%が実店舗を好むことがわかっている。

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