電話番号はそのままに、他キャリアの端末に乗り換える制度である番号ポータビリティ(MNP)。そのMNPを利用すると数万円がキャッシュバックされる、という状況がキャリアショップや家電量販店で起きて話題となりました。そもそもなぜMNPでキャッシュバックを行うのでしょうか。キャリアが得るメリットやその背景にある問題点などを解説していきます。
あまりの過熱ぶりに総務省が通信キャリアに指導をしたといううわさも流れました。
キャッシュバックの背景には、MNPでの利用者獲得に注力する各キャリアの思惑があります。MNPは キャリア間で乗り換えを行うユーザーの差分なので、全体の利得総和は常にゼロとなるゼロサムゲームです。しかし、ライバル会社の契約数を減らして自社の契約数を増やすことができるため、各社のキャッシュバック競争は最大の商戦期である3月に加速していきました。
また、キャッシュバックとして支払われるお金は、各キャリアのユーザーが毎月支払っている通信料が原資になっており、それが販売奨励金として各販売店に割り当てられます。そのため、MNP利用者へキャッシュバックを支払うために長期契約者が損をするという問題も生じます。さらに、他社がキャッシュバックをやめない限り各社がキャッシュバック競争から降りることができないというチキンレースのような実態もあります。
●ポイント
・MNPの純増数がキャリアにとって重視すべき指標の1つとなっていた
・MNPによってライバル会社の契約数を減らして自社の契約数を増やせる
・キャッシュバックの元手は長期契約者の通信料
春商戦が終わる3月下旬ごろから、過熱していたキャッシュバックの金額が減額されるようになりました。またキャリア各社のトップも、行き過ぎたキャッシュバックを見直す発言をしています。しかし、明確なルールや規制がない中で各社の様子見が続けば、またいつキャッシュバック競争が激化してもおかしくない状況であると言えます。
[村上万純,ITmedia]
あまりの過熱ぶりに総務省が通信キャリアに指導をしたといううわさも流れました。
キャッシュバックの背景には、MNPでの利用者獲得に注力する各キャリアの思惑があります。MNPは キャリア間で乗り換えを行うユーザーの差分なので、全体の利得総和は常にゼロとなるゼロサムゲームです。しかし、ライバル会社の契約数を減らして自社の契約数を増やすことができるため、各社のキャッシュバック競争は最大の商戦期である3月に加速していきました。
また、キャッシュバックとして支払われるお金は、各キャリアのユーザーが毎月支払っている通信料が原資になっており、それが販売奨励金として各販売店に割り当てられます。そのため、MNP利用者へキャッシュバックを支払うために長期契約者が損をするという問題も生じます。さらに、他社がキャッシュバックをやめない限り各社がキャッシュバック競争から降りることができないというチキンレースのような実態もあります。
●ポイント
・MNPの純増数がキャリアにとって重視すべき指標の1つとなっていた
・MNPによってライバル会社の契約数を減らして自社の契約数を増やせる
・キャッシュバックの元手は長期契約者の通信料
春商戦が終わる3月下旬ごろから、過熱していたキャッシュバックの金額が減額されるようになりました。またキャリア各社のトップも、行き過ぎたキャッシュバックを見直す発言をしています。しかし、明確なルールや規制がない中で各社の様子見が続けば、またいつキャッシュバック競争が激化してもおかしくない状況であると言えます。
[村上万純,ITmedia]
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