2018年8月12日日曜日

人工生命会議で見えた、AIの限界と空騒ぎの危険

今年初めて日本にやってきた人工生命の国際会議「ALIFE 2018」が7月23日~27日、「Beyond AI人工知能を超えて)」をテーマに開催されました。日本科学未来館に世界各国から研究者らが集まり、AI人工知能)を超えた大きな概念である"人工生命"の視点で議論されました。

人工生命って何?

ALIFE(人工生命)とは、人工的に生命をつくることを通して生命とは何かを理解しようとする研究分野のこと。人工生命の視点でみると、AIも生命システムの副産物に過ぎないと考えられています。

1986年の研究開始から30年超、今回の「ALIFE 2018」は池上高志・東京大学教授がカンファレンスチェアとなり、世界中から370人の専門家を集めて5日間にわたって開催されました。

前日の7月22日にはプレカンファレンスがひらかれ、メディア・アーティストで研究者の落合陽一氏、脳科学者の茂木健一郎氏、スマートニュースの鈴木健CEO、起業家でベンチャー投資家の孫泰蔵氏など日本の先端頭脳に加え、ライドシェアの巨人ウーバーのAIラボを創設したケネス・スタンレー氏など海外からも各分野のリーダーが登壇しました。


セントラルフロリダ大学教授ケネス・スタンレー氏(c)ALIFE Lab

人工生命というとSFに出てくる怪物を思い出す人もいるでしょうが、留守中に家の掃除をしてくれるルンバも人工生命の一つと言えます。最近話題のディープラーニング(深層学習)によるAIは、人の脳をヒントにした神経ネットワークの研究から生まれました。

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